革財布のMIKATA編集部です。
革財布は、しっかり手入れすることで、長く使うことができます。
しかし、長く使っていると財布の表面がべタつくことってありませんでしょうか。
- なぜ革は、ベタつくのか?
- ベタつかない革は、ないのか?
- ベタつきは改善方法は?
今回、まとめてみのでぜひ参考にしてみてください。
はじめに。「本革」と「合成皮革」
「革製品」と言っても、本革製品と合成皮革製品があります。
今回のテーマである、「ベタつき」があらわれる製品は、主に「合成皮革製品」に多い現象です。
本革であれば、「エナメル加工」された革に多いようです。
原因については、後ほど説明しますが、特殊加工する際の薬品の影響でベタつきます。
そのため、ベタつかない財布が欲しいということであれば、ヌメ革等のベジタブルタンニンなめし(天然成分)の本革製品をおすすめします。
今回は、「合成皮革製品」のベタつき対処法をご紹介します。
ベタつきは、合成皮革に多い

ベタつきの原因をひとことで言えば「革の劣化」です。
もっと言うと、「革の表面が加水分解したもの」と言われています。
※加水分解とは… ウレタンやエチレンなどの化合物が水分と反応し、分解されることで起こる現象のこと。
合皮の表面やエナメル加工する際には、化学薬品等が使われています。
つまり、長く使用していると、これらの革と水分(空気中の湿気も)が反応し、ベタつきが生じているのです。
また、そのベタつきが悪化すると、ひび割れが生じてしまいます。
合皮のベタつきやひび割れが生じてしまった際の、対処法を紹介します。
合皮財布がべタついたときの対処法
財布は毎日使うものです。
そのため、時間が経つにつれ、どうしても劣化は仕方がないことです。
- ベタつく前のメンテナンス
- ベタつき後の対処法
上記2つを理解しておけば、より安心して愛用できますので、ご紹介します。
ベタつく前のメンテナンス
ベタつきに限らずですが、長く使うためには、日頃のメンテナンスが必要です。
ベタつき後の対処法
必要なもの
・革製品用のクリーナー
・エタノールを含んだウェットティッシュ
・重曹
・ベビーパウダー
革製品用のクリーナーの場合
- 布にクリーナーをなじませてベタつきのある箇所を拭く
革製品用のクリーナーを使えば軽いベタつきであれば、きれいに除去することができます。
素材自体へのダメージも少ないのでおすすめです。
ベタつきだけでなく、付着していたよごれを落とし、よごれが付きにくいようにコーティングもほどこしてくれるのでとても優れています。
生地にエナメル素材を使用している製品は、定期的にクリーナーで磨くことによって、エナメル特有の美しい光沢をながく楽しむことが可能になります。
ウェットティッシュの場合
- ウェットティッシュでぬめりやべタつきを軽く拭き取ります。
ベタつきが頑固な場合は、
より強力な「無水エタノール」を布にしみこませて拭き取ると効果があります。
拭き取った際にベタつきが布に付着しますが、このベタつきは布を洗濯をしても落とすことができないので、使用する布は捨てても問題のないものを使用するようにしてください。
コーティングが剥がれてしまうことがあるので、エナメルやコーティングがほどこされている部分には使用しないことをおすすめします。
よごれ落としとコーティングができる合成皮革(レザー)に使えるクリーナーも多くの種類が販売されているのでぜひ使ってみてください。
重曹の場合
- お湯100mlに重曹小さじ程度を溶かす
- 歯ブラシ又は綿棒で、ベタつきを優しく丁寧に磨く
- 水に浸して、かたくしぼった布で優しく拭く。
- 乾いた布で水気をしっかり拭き取り、風通しのよい場所で陰干しする。
磨き終わった後、十分に水気を拭き取れていないと、加水分解が再び起こったり、水シミができることがあるので注意が必要です。
また、歯ブラシなどで磨く場合、エナメルなどの表面にコーティングがほどこされているアイテムは、コーティングが剥がれてしまう可能性が高いため、エナメルなどの光沢が魅力のアイテムではあまりおすすめできません。
ベビーパウダーの場合
- ベビーパウダーをベタつきを抑えたい箇所につける
これは、ベタつきが発生している箇所にベビーパウダーをつけることで、ベビーパウダーで生地の表面をコーティングする方法です。
しかし、白っぽくなってしまう可能性があるため、目立たない場所に使用するのがよいでしょう。
ベビーパウダーを使った対処は、ベタつきの除去とは異なり、一時的にベタつきをおさえるものです。
応急処置的なものなので早めに修理に出す必要があります。
まとめ
定期的によごれを落とすことで、分解による劣化を防ぐことができます。
皮脂やほこりによるよごれがついたままでいると、
湿度による水分が加わり分解の進行を進めてしまいます。
保存方法は、風通しの良い場所に保存したり、除湿剤を使用するのがよいでしょう。
おしゃれで味のある革財布。
ながく使うためには、メンテナンスが必要不可欠です。
愛用している革財布をよりながく使うためにぜひお手入れしてみてください!